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インフォメーション : 2024年9月

医療機器

鏡視下手術、主に腹腔鏡手術ではお腹に空気(炭酸ガス)を満たし腹壁と臓器を密着しないように流量・腹腔圧を自動制御しながら、作業を進めていきます。
この度、このエンドフレーターが故障したため機種変更しました。

小児外科領域に対応し、タッチスクリーンのため、表示が見やすいものです。
これからも「ペット達に痛みの少ない医療を」を意識して日々当たっていきたいと思います。

胆嚢破裂

犬では胆嚢疾患が非常に多いのはご存じでしょうか?
その多くが胆泥症という胆汁が粘液化していくもので、その段階では軽度の場合は特段症状もないため治療の必要がなく、食事などの栄養管理で対応します。
では、治療が必要な胆嚢疾患とは・・・
胆泥が重度に貯留している。
炎症を起こしている。
胆嚢結石が出来ている→これは外科も考えます。
その胆石が総胆管に詰まっている→これは外科です。
胆泥ではなく粘液嚢腫となっている→これは外科も考えます。
胆嚢が破裂している→これは外科です。
今回は、食欲不振、元気消失、嘔吐下痢、黄疸などの症状も認められ、精査にて胆嚢破裂を疑いましたので手術対応しました。
開腹すると、胆嚢からの粘液物質の漏出、周辺臓器への癒着、腹膜炎なども伴っておりました。

状況は非常に悪いもので、術後の管理も予断を許さないものでしたが、ワンちゃん本人の体力もあり無事に退院まで進むことが出来ました、感謝です。
病理結果では胆嚢粘液嚢腫でした。

胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内にムチンを含むゼラチン様粘液が貯留し、数カ月かけて胆嚢・総胆管・肝臓内へ充満することで、二次的に閉塞性黄疸、胆嚢炎、壊死を起こす末恐ろしい病気です。
胆嚢摘出は破裂していたり、重度の癒着を伴っていたり、膵炎を併発していたり、粘液や結石が肝臓内に広がったり総胆管まで詰まっていたりなどで、手術の難易度や予後も変わっていきます。
悪くなる前に摘出するのがベストといえます。
「うちのワンちゃん胆嚢大丈夫??」と心配されている方はご相談ください。





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