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猫の爪に注意!

眼科症例です。

夜間の散歩中に野良猫ちゃんに近づいた際に、猫パンチからの爪が目に刺さったとのことで救急外来で来られました。
右眼の10時方面から中央にかけて角膜が裂けており、眼内出血と虹彩が脱出しフィブリンが付着しておりました。
この場合適切に処置しないと眼内感染から失明に至ることがありますので、しっかりと洗浄し抗生剤多剤投薬し、手術の可能性もあるため、箕面の眼科専門医に行ってもらいました。
専門医の適切な治療とアドバイス、オーナー様の根気、わんこ本人の目薬への協力❓もあり、手術せずに治癒に至りました。

このように治癒能力のすばらしさには感服ですね、本当に良かったです。
猫はパンチが容赦ないので散歩中に不用意に野良ちゃんや怯えた猫にはわんこを近づけないでください。

しかし、猫の爪の恐ろしさはたまげたものです、良く研いだナイフみたいなものですから。
私もこのにゃんこには十分に注意しないといけません。






髪の毛は食べさせて良いのか??

床をぺろぺろ舐めまわすわんちゃん、いますよね?
よくオーナー様方から質問を受けるのですが
「うちの子が床に落ちている髪の毛を食べるのですが、これって止めさせたほうがよいのでしょうか?」という内容。
以前は、愛らしい行為なのでほどほどにと笑って済ませていたのですが、最近髪の毛がつまった子に遭遇したため、止めさせたほうがよいのかな?と思い直す経験をしました。
その子は最近吐くようになった。吐く内容は食べたものや胃液のみなど様々とのことで、検査にてどうもおかしい。胃に何かあると思い、内視鏡検査を行ったところ胃入ってすぐに大きな髪の毛の塊がありました。
(内視鏡画像)
様々な鉗子を駆使して、掴む角度を変えて、いろいろやりましたが、全く胃から出ません。
そのため、胃切開にて摘出に至りました。

摘出した毛玉のサイズは4㎝程ありました。

4㎝はラブラドールでも摘出できません。ましてや体重2㎏以下のこでしたから内視鏡を粘らずに早めに切開して良かったと思います。
日常的に床などに落ちている髪の毛ですが、どうも注意が必要ですね。

トムの寝顔

うちのペットファミリーは犬1猫3です。
最近は末っ子の「トム」ブリティッシュがはげしくなってきました。生後半年のやんちゃ盛りです。
とにかくよく遊び、よく食べ、よくうんちを出します。
寝ている姿はご覧の通りです、かわいいですね。

画期的だったSUBシステムの先には

猫の尿管閉塞は時折遭遇します。
尿は腎臓で血液からろ過・濃縮され、腎盂から尿管ー膀胱ー尿道というルートを通って体外に排泄されます。
その尿管に結石や狭窄、血管異常により尿の交通渋滞が生じることがあります。
原因によって対処方法が異なりますが、困難なケースではSUBシステムを使用します。
今回は過去にそのSUBシステムを設置されていた猫ちゃんが皮膚を舐め壊して、中継地点であるポートが露出していたケースです。
このように皮膚からポートが露になっています。

このようにチューブが破損しておりました。ここから皮下に尿が漏れ尿瘻を形成していたのでしょう。

このようにポートも劣化しております。

SUBシステムは簡易的なインプラントなのですが、長期的予後が懸念されるようです。
これに頼らなければいけないケース、麻酔時間、年齢(余生つまりは対象者が高齢か若齢か)、トータルで考えなければなりませんね。

胆嚢破裂2

胆嚢破裂が続きます。
開腹するとこのように胆嚢内容物が腹腔内に漏出しており、胆汁性腹膜炎を起こしておりました。

グロイですね。

摘出した胆嚢物質。

こちらはピータンですが、よくこの病気(胆嚢粘液嚢腫)で例えられている中国の伝統料理です、似てますよね。
オーナー様に対するインフォームドは重要と考えており、分かりやすい表現方法を常々意識しております。「御飯ですよ」、「こんにゃくゼリー」とかもよく使用します。
今回のワンちゃんは発見が早かったため、術後の回復も良好で2日後に食欲も戻り退院されました。本当に良かったです!!


秋の健康診断はじまります!

11月より秋の健康診断が始まります!
秋の健康診断では血液検査により、体のスクリーニング検査が行えます。
血球検査:貧血や炎症がないか
生化学検査19項目:様々な臓器の機能異常がないか
といったところを調べていきます。

わんちゃん、ねこちゃんは1年に7~10歳年を取ると言われおり、半年に1度くらいのペースでの
健康診断がお勧めです。

特にシニア期(7歳以上)のわんちゃん、ねこちゃんは健康診断で病気の早期発見ができることも
多くあります。

通常¥11.748のところ、11月1日~11月30日まで¥6.600で受けていただけます!
この機会にぜひご検討ください。
※なお、秋の健康診断は予約の必要はございません。
 診察時間内に「WEB予約」にて診察の順番をお取りになり、ご来院ください。


ハムスターの脱毛症

ハムスターの皮膚の脱毛で、激し痒み、隣屑、皮膚発赤などを示し、痒みのために大好きな玩具で遊ばなくなった症例です。

このようなケースでは皮膚糸状菌や細菌、ダニなどの感染症、アレルギー皮膚炎などをアルゴリズムに基づきながらたどりつかないといけませんが、検査に伴う疼痛やストレス、本人の性格などもあり、一辺倒ではいかないことが実情です。
今回は何とか治療に反応してくれているようです。また本人も痒みから解放され車で遊ぶようになったとのことで安心です。私も胃の痛みから解放です。良かった!
ハムスターさんはお手入れも大切です。多頭飼育している場合は、他のこも治療しなければなりません。ケージなどの環境の衛生管理も非常に重要です。



猫の乳腺腫瘍

猫の乳腺腫瘍は雌の全腫瘍疾患中3番目に多いといわれます。
1位は皮膚腫瘍、2位はリンパ腫。
多くが悪性で、その予後は切除した腫瘍のサイズに依存します。
5㎝程のサイズの乳腺腫瘍

前胸部の乳腺にも転移

目安として、
2㎝未満では中央生存期間は3年
2から3㎝では15~24カ月
3㎝以上(stageⅢ)では4~12カ月です。
加えて、リンパ節転移が見られた場合は、9カ月以内に死亡する確率が高いとなります。
猫の胸にしこりがあるかどうか、日々愛猫を触ってあげてください。
本人も喜びますし、乳腺腫瘍の早期発見にもなります。winwinなのです。

医療機器

鏡視下手術、主に腹腔鏡手術ではお腹に空気(炭酸ガス)を満たし腹壁と臓器を密着しないように流量・腹腔圧を自動制御しながら、作業を進めていきます。
この度、このエンドフレーターが故障したため機種変更しました。

小児外科領域に対応し、タッチスクリーンのため、表示が見やすいものです。
これからも「ペット達に痛みの少ない医療を」を意識して日々当たっていきたいと思います。

胆嚢破裂

犬では胆嚢疾患が非常に多いのはご存じでしょうか?
その多くが胆泥症という胆汁が粘液化していくもので、その段階では軽度の場合は特段症状もないため治療の必要がなく、食事などの栄養管理で対応します。
では、治療が必要な胆嚢疾患とは・・・
胆泥が重度に貯留している。
炎症を起こしている。
胆嚢結石が出来ている→これは外科も考えます。
その胆石が総胆管に詰まっている→これは外科です。
胆泥ではなく粘液嚢腫となっている→これは外科も考えます。
胆嚢が破裂している→これは外科です。
今回は、食欲不振、元気消失、嘔吐下痢、黄疸などの症状も認められ、精査にて胆嚢破裂を疑いましたので手術対応しました。
開腹すると、胆嚢からの粘液物質の漏出、周辺臓器への癒着、腹膜炎なども伴っておりました。

状況は非常に悪いもので、術後の管理も予断を許さないものでしたが、ワンちゃん本人の体力もあり無事に退院まで進むことが出来ました、感謝です。
病理結果では胆嚢粘液嚢腫でした。

胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内にムチンを含むゼラチン様粘液が貯留し、数カ月かけて胆嚢・総胆管・肝臓内へ充満することで、二次的に閉塞性黄疸、胆嚢炎、壊死を起こす末恐ろしい病気です。
胆嚢摘出は破裂していたり、重度の癒着を伴っていたり、膵炎を併発していたり、粘液や結石が肝臓内に広がったり総胆管まで詰まっていたりなどで、手術の難易度や予後も変わっていきます。
悪くなる前に摘出するのがベストといえます。
「うちのワンちゃん胆嚢大丈夫??」と心配されている方はご相談ください。





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