HOME > インフォメーション

インフォメーション

猫の乳腺腫瘍

猫の乳腺腫瘍は雌の全腫瘍疾患中3番目に多いといわれます。
1位は皮膚腫瘍、2位はリンパ腫。
多くが悪性で、その予後は切除した腫瘍のサイズに依存します。
5㎝程のサイズの乳腺腫瘍

前胸部の乳腺にも転移

目安として、
2㎝未満では中央生存期間は3年
2から3㎝では15~24カ月
3㎝以上(stageⅢ)では4~12カ月です。
加えて、リンパ節転移が見られた場合は、9カ月以内に死亡する確率が高いとなります。
猫の胸にしこりがあるかどうか、日々愛猫を触ってあげてください。
本人も喜びますし、乳腺腫瘍の早期発見にもなります。winwinなのです。

医療機器

鏡視下手術、主に腹腔鏡手術ではお腹に空気(炭酸ガス)を満たし腹壁と臓器を密着しないように流量・腹腔圧を自動制御しながら、作業を進めていきます。
この度、このエンドフレーターが故障したため機種変更しました。

小児外科領域に対応し、タッチスクリーンのため、表示が見やすいものです。
これからも「ペット達に痛みの少ない医療を」を意識して日々当たっていきたいと思います。

胆嚢破裂

犬では胆嚢疾患が非常に多いのはご存じでしょうか?
その多くが胆泥症という胆汁が粘液化していくもので、その段階では軽度の場合は特段症状もないため治療の必要がなく、食事などの栄養管理で対応します。
では、治療が必要な胆嚢疾患とは・・・
胆泥が重度に貯留している。
炎症を起こしている。
胆嚢結石が出来ている→これは外科も考えます。
その胆石が総胆管に詰まっている→これは外科です。
胆泥ではなく粘液嚢腫となっている→これは外科も考えます。
胆嚢が破裂している→これは外科です。
今回は、食欲不振、元気消失、嘔吐下痢、黄疸などの症状も認められ、精査にて胆嚢破裂を疑いましたので手術対応しました。
開腹すると、胆嚢からの粘液物質の漏出、周辺臓器への癒着、腹膜炎なども伴っておりました。

状況は非常に悪いもので、術後の管理も予断を許さないものでしたが、ワンちゃん本人の体力もあり無事に退院まで進むことが出来ました、感謝です。
病理結果では胆嚢粘液嚢腫でした。

胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内にムチンを含むゼラチン様粘液が貯留し、数カ月かけて胆嚢・総胆管・肝臓内へ充満することで、二次的に閉塞性黄疸、胆嚢炎、壊死を起こす末恐ろしい病気です。
胆嚢摘出は破裂していたり、重度の癒着を伴っていたり、膵炎を併発していたり、粘液や結石が肝臓内に広がったり総胆管まで詰まっていたりなどで、手術の難易度や予後も変わっていきます。
悪くなる前に摘出するのがベストといえます。
「うちのワンちゃん胆嚢大丈夫??」と心配されている方はご相談ください。





秋のデンタルキャンペーン

今年もデンタルキャンペーンが始まります!
わんちゃん、ねこちゃんのお口の中は、人の口の中とpH(酸性・アルカリ性の程度)が異なります。
そのため人と比べ虫歯になりにくい代わりに、歯石がつきやすいと言われています。
おうちのわんちゃん、ねこちゃんのお口の中はいかがでしょうか?
歯石の沈着や歯茎の赤み、腫れはみられませんか?
お口の中が汚れていると口腔内細菌が全身に影響を与え、心臓病や脊椎炎を引き起こすこともあります。
この機会にお口の状態チェック、歯石除去をしてみてはいかがでしょうか。

期間は2024年9月18日(水)~10月31日(木)までです。
期間中は、通常ですと¥65000~¥70000程かかってしまう処置(麻酔前検査+麻酔+歯石除去)が¥42.900で受けていただけます!
さらに、きれいになったお口の健康維持に適した、歯ブラシ・歯磨きペースト・歯磨きガムもプレゼントpresent
ご希望の方は予約が必要になりますので、1度診察にご来院ください。
※キャンペーンの対象は10歳未満のわんちゃん、ねこちゃんのみとなります。
※歯周病が重度で抜歯が必要な場合、別途費用が掛かります。

その他、詳細や不明な点はお問い合わせください。
 

ポリ袋の誤食

ワンちゃんのお散歩などで、おやつを携帯するときに利用するポリ袋。
今回はおやつの入ったチャック付きポリ袋を間違って食べたケースです。
本ケースでは誤食してから一旦は吐かせる処置を行ないましたが、うまく出なかったために内視鏡下にて摘出しました。
このように胃噴門部から出すときにチャック部分が固いために引っかかるようです。
摘出したポリ袋
ワンちゃんはおやつに夢中になりますので、袋ごと食べてしまうようです。
無事に取れて安心しました、良かった!!

両側性の会陰ヘルニア

会陰ヘルニアは未去勢で高齢のワンちゃんに認められます。
肛門周囲の筋群が華奢になり裂開して諸症状を来たします。
今回は慢性的な排便困難のため他院で内科治療を施されていましたが、尿が出ない、下痢が続く、元気食欲低下のため緊急来院されました。
このように肛門周囲の腫脹と慢性下痢による皮膚炎を伴っておりました。

レントゲン検査ではヘルニア部にガス陰影が認められます。

緊急的に手術を行なったところ、ヘルニアを起こした大網、膀胱、前立腺、小腸の一部に壊死を認めておりましたが、何とか手術を終えました。
つい先日の術後のフォローアップでは元気な様子で、ヘルニアの再発もなく、排泄機能も温存できておりました。

会陰ヘルニアは重度になる前に対応した方が勿論成績は良いと思います。
手術するかどうか、悩まれている方はご相談ください。


腹腔鏡による肝臓生検

肝臓は上腹部横隔膜に面している腹腔内で最も大きい臓器です。
その機能は、栄養を合成・貯蔵したり、胆汁などの消化酵素生成・運搬、解毒機能など様々です。
最近では、2歳くらいの若齢でも肝臓の数値が高い例にも意外と遭遇することがあります。
肝臓の病気は様々で、腫瘍関連、銅の代謝異常などの代謝疾患、感染症、肝臓線維症など多岐に亘ります。
その際に原因を究明する方法が肝臓生検(病理検査)です。
通常は、胸骨下位の剣状突起から臍部まで開大します(下写真)。
当院では腹腔鏡を用いて行うため、術創が非常に小さくなるうえ(1㎝くらいが3つ)、侵襲が小さいため日帰りでの検査が可能です。

腹腔鏡では臓器を拡大して見ることが可能です。
腹腔鏡では肝臓、腎臓、腸、胃、すい臓、リンパ節などの生検を行うことが出来ますので、非常にメリットが大きいといえます。

青線が通常の切開ライン


17歳猫の尿閉

オス猫と異なりメス猫の尿道閉塞は稀です。
理由として、メス猫の尿道はオスよりも内腔が大きいため詰まりにくいためです。
今回17歳の高齢猫さんが、骨盤腔内尿道部に結石を詰まらせたことで急性腎不全に至り緊急対応しました。
腎臓マーカーであるBUNが>140㎎/㎗、クレアチニンが15.3㎎/㎗と非常に高値で、高カリウム血症を呈しておりました。食欲元気も廃絶しており、状況は非常に悪い様子でした。

また、本ケースでは閉塞部位が骨盤腔内であり、奥深い部位にあるために非常に解除がしにくい場所でした。結石自体のサイズは約10mmほど、レントゲンでは6個程度です。
暫くの入院管理ののちに、無事に膀胱内および骨盤腔内尿道の結石摘出手術を終えました。
術後の腎臓数値も安定化して、無事に退院となりました。
元気な姿で帰って頂くとうれしいですね、感謝です。

摘出した結石です、大きいですね。
猫は尿道のみならずの尿管でも閉塞が問題となっております。
おうちの猫ちゃんで最近尿検査、超音波検査をしていないという方、スタッフまでご相談ください。



新しい血液検査機器

本日は、新しい血液生化学検査機器の搬入でした。

この機器は必要な検体量がわずか100μlと少なく、ウサギ・モルモットなどのエキゾチックアニマル、幼齢の子犬・子猫、脱水を認める状態の悪い症例などでも用いることが出来ます。

最近はエキゾチックの患者様も増えてきておりますので、本機が活躍してくれることを願っています。
頑張らないとですね!

ソフト吸盤ピストルの誤食

皆様これを見たことがありますでしょうか??

子供用のおもちゃで以前から見かけるのですが、弾がソフト吸盤タイプになっているもの、これを誤食したケースに遭遇しました。
このタイプは弾性があり柔らかく噛み応えもあるためワンちゃんは好むようです。
一旦食べてしまうと、形状記憶しているため元に戻り、吐かせることが出来ません。
この子は内視鏡にて無事に摘出しました。


何気なく我々の身近にあるものでも、気を付けないといけない物があるなと考えさせられます。



12345678910

100件以降の記事はアーカイブからご覧いただけます。

このページのトップへ